マレーシアでのビジネスにおいて社内のローカルスタッフとの日々のやり取りは基本的に英語です。
日常でよく使われるビジネス用語をご紹介します。

MC(病欠)

MCとはMedical Certificateの略称、つまり医療機関が発行した「傷病名と休む必要のある日数の証明書」のことだが、通常はMC=病欠という意味で使われている。日本では病気で休む際に有給休暇を申請するが、当地では有休と病欠を別々に取得でき、入社後2年未満の勤務に対し年間14日間以上、2年以上5年未満の勤務に対し18日間以上、5年以上の勤務に対し22日間以上の日数が与えられる。

SOCSO(労災保険)

Social Security Organizationの略称であり「ソクソー」と呼ばれる。雇用主は取締役以外のスタッフほぼ全員(そのスタッフの人生における初の月給がRM 2,900 に満たない被雇用者は全員)に対し加入及び継続義務がある。人生初の月収入がRM 2,900以上であったスタッフは対象外にできるが、実際のところは自動的に全従業員を対象とし加入することが多い。

EPF(厚生年金)

EPFとはEmployees Provident Fundの略称で厚生年金の様なもの(日本人も任意で加入可)。通常は給与額に応じて会社負担12~13%、本人負担11%が給与から差し引かれる(本人拠出%は任意で上げることが可能)。日本の年金と違い、掛けた分は必ず高い利息付きで戻ってくるので、就労ビザで働く外国人スタッフにとっては定期預金的な感覚で利用できる。なお利率は変動し、2018年は6.15%であった。

EIS(雇用保険)

EISはEmployment Insurance System の略称。2018年1月に新たに始まった雇用保険制度のことである。企業と被雇用者がそれぞれ月額賃金の0.2%ずつを保険料として拠出する。マレーシア国籍保有者およびマレーシア永住権取得者が対象であり、就労ビザで働く外国人等はその限りでない。失業保険は失職時に受給可能だが、自己都合による退職は対象外である。

Annual Leave(年次有給休暇)

入社後2年未満のスタッフは年間8日間以上、2年以上5年未満の勤務に対し12日間以上、5年以上の勤務に対し16日間以上の日数が与えられる。土日祝日に有休を加え長期休みにしたり、12月には有休を完全消化しようとするスタッフが多く、仕事が滞ることも・・。

Pay Slip(給与明細書)

Pay SlipやPayment Slipと呼ばれ、内容は日本のものと似た構成である。

Resignation(退職)

定年退職(Retirement)ではなく自己都合による退職には「Resignation」が使われる。転職社会のマレーシアでは日本よりも頻繁に使われる言葉と思われる。

Company Chop(社印)

「Chop」はマレーシア英語で印章(はんこ)のこと。「Chop Please」と言われても驚かずに押印しましょう。

Outstation

マレーシア及びシンガポールでは「遠方(州外)へ外出中」という意味で「Outstation」と言われることが多く、国外への出張の場合は「Business Trip」が使われる。

Dispatch

企業のスタッフにより配達が行われる場合、その人物や役割のことを「Dispatch」と呼ぶ。企業により、専属スタッフがいる場合・会社のドライバーが兼任する場合・一般スタッフが外出のついでに配達する場合もある。時にはその人物の年齢に関わりなく「Dispatch boy」と呼ばれることも・・・。

Retrenchment/VSS(リストラ)

会社都合による退職の場合、経費削減・規模縮小の為の退職(日本で言う「リストラ」)のことをRetrenchmentと呼び、リストラを行う前の段階で希望退職者を募る制度のことをVSS(Voluntary separation scheme)と呼ぶ。

Successor(後任)

退職したスタッフの後任としてそのポジションに就く場合に使われる。転職社会のマレーシアでは頻繁に使われる用語である。

PIC(担当)

Person In Charge の略。ポジションにより個々の責務が明確であるため、会話上「担当である/担当ではない」ことを伝えることが多く、「PIC」の語は頻繫に使われる。

MD

Managing Director の略称。一般的には「最高経営責任者」「代表取締役」「取締役社長」などの意で使われることが多いが、日本と違い、会社の代表権を持つかは各社の個別ルールにより権限が異なる。英連邦のマレーシアでは「CEO(最高経営責任者)」や「COO(最高執行責任者)」の代わりに「MD」が使われることが多い。

Director

「取締役」に相当

GM

General Manager の略称。「部長」に相当
Manager
「課長」に相当

Punch Card

「タイム・カード」に相当。「I punch for you! 」と言われても驚かないで下さいね。

Executive

当地において、職位としての「エグゼクティブ」は高級幹部ではなく「一般社員」を指す名称である。一定以上の給与額と学位もしくは職務経験を持つ、しかし役職がつかないレベルのスタッフは総じてExecutive Level であり、更にJunior Executive、Senior Executiveに分けることもある。

OT(残業)

OTとはOvertime の略称であるが、広義に使われOvertime Workすなわち残業を表している。残業手当はOvertime Work Allowance だが、通常はOT Allowance が更に省略され、「OT = 残業手当」の意味で使われることが多い。

PL

Profit and Loss Statementの略称。損益計算書。

PO

Purchase Order の略称。注文書・発注書のこと。

DO

Delivery Order の略称。配送指示書・荷渡指示書のこと。

Invoice(請求書)

マレーシアのビジネスではInvoice が領収書を兼ねることも多く、Official Receipt(領収書)については改めて依頼しないと発行されないことが多い。

Cheque(小切手)

数年前まで、当地の商習慣では小切手による支払いが一般的であった。エコ・電子化のため、近年は電子送金が推奨され一般的になったが、現在も一部の支払には引き続き小切手を使われることがある。

TT

Telegraphic Transferの略称、電子為替、電子送金。

B to B

Business to Business の略称。法人顧客を相手とするビジネスを指す。

B to C

Business to Customer の略称。個人顧客相手のビジネスを指す。

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