ペットと日本へ一緒に帰国する場合には、一般の引っ越し荷物を運ぶ時とは異なるさまざまな手続きが必要です。
余裕をもって準備しましょう。
目次
ペットとの帰国には事前手続きが必要
マレーシアでペットを飼っている人が抱える大きな不安のひとつは、「無事に一緒に日本に帰れるか」ではないでしょうか。
ペットの帰国手続きにはある程度の日数が必要になります。
少なくとも「引っ越し前待機の条件」や「40日前までの輸入届出」があることを念頭においてください。
特にマレーシア側の手続きについては変更することもよくあります。
不安な方は専門の代理店などの利用をおすすめします。
マレーシア側の手続きはやや骨が折れる一方で、日本の動物検疫所は必要な情報を事細かに提供してくれます。
書類の事前チェックまでしてくれるなど大変心強い存在です。
なにか不明点があれば、直接問い合わせるとよいでしょう。
ワクチン接種の流れ
詳しくは動物検疫所のウェブサイトを参照のこと。
日本の一般財団法人生物科学安全研究所は海外からの検査申請も受付可能。
当地の動物病院に依頼する場合、イギリスのBiobest Laboratories Ltd.の証明書を取得するのが一般的。
狂犬病抗体検査は早めに証明を取る
「ペットはすぐに帰れない」という話を耳にすることも多いかもしれません。
それはイヌの帰国で必須となる狂犬病抗体検査の輸出前待機(180日間以上)という手続きがあるからです。
しかし、「狂犬病抗体検査証明書」の有効期間は、採血日から2年間(狂犬病ワクチンの有効免疫期間内の追加接種が条件)ありますので、前もって証明書を取得しておけば良いでしょう。
2年後に更新する際は、180日間の待機は不要になります。
日本到着日の変更
到着日の変更は可能。
帰国日を早める場合は手続きについて航空会社に改めて確認すること。
次ページに、帰国手続きに関する手続きのフローをまとめました。
参考にしてください。
ペットの帰国手続きの大まかな流れ
マイクロチップを装着して狂犬病ワクチンを接種
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狂犬病抗体検査を受ける
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日本到着の40日前までに日本の動物検疫所に輸入の「届出書」を提出
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帰国便の予約
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出国直前(搭載前10日以内)に動物病院で健康診断を受ける
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マレーシアの政府機関で健康診断証明書、輸出許可証を取得
日本側に提出する証明書の「Form A」「Form C」の裏書も取得
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出発の3時間前までにチェックインして、航空会社のスタッフにペットを預ける
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日本到着後にペットを引き取る
空港内の動物検疫所で書類確認と簡単な検疫を受ける
乗り継ぎ便での帰国での注意
マレーシア国内の空港から出発しクアラルンプールなどで乗り継ぎする場合は、航空会社のスタッフに、「ペットが同じ便に搭乗している」かを必ず確認すること。
東マレーシアの検疫システムは異なる
同じマレーシア国内でも、東マレーシアでは検疫システムが異なる。
コタキナバルなどからの帰国の際は現地の事情を良く確かめる必要がある。
注意点
ハプニングに備え、スケジュールには余裕をもって
マレーシアの検疫検査サービス局(以下、MAQUIS)の受付時間は平日のみです。
金曜日は礼拝時間の関係で手続き件数が制限されたり、受付時間が変更になることもあります。
また、行ってみたら検疫所の獣医が不在だったり、データシステムの不具合でその日に手続きできなかったというのもよくある事例です。
ハプニングにも対応できるよう、可能な限り余裕をもってスケジュールを組みましょう。
特にハリラヤ(ラマダン明け)や旧正月など連休前後は要注意です。
突然申請方法が変わることも
過去5年の間に、MAQUISの健康診断の受診場所や輸出許可証の申請方法が突然変わったことがありました。
かつては輸出許可証の個人申請が可能でしたが、現在は代理業者を通して申請するようになっています。
突然の変更に備えて、やはり時間に余裕をもつことが大切です。
問い合わせはメールよりも電話、電話よりも直接訪問が有効です。
必要なら代理業者にサポートしてもらいましょう。
代理業者はMAQUISでも紹介してもらえます。
ペットとの引っ越しで参考になるサイト
ペットとの引っ越しには下記を参考に。
◦日本の動物検疫所 http://www.maff.go.jp/aqs/
◦マレーシア検疫検査サービス局(MAQIS: Department of Malaysian Quarantine and. Inspection Services) http://www.maqis.gov.my/
◦一般財団法人生物科学安全研究所 http://www.riasbt.or.jp/examination/rabies
◦日系のペット引っ越しサービス Crown Line(M) Sdn Bhd
* KLオフィス 03-6275-1830 012-317-6353(日本人直通)
* ペナンオフィス
04-644-7227
012-489-1109(日本人直通)
犬・猫以外のペットの帰国条件は種類によって異なる。
詳細は、検疫所に確認すること。