日本への帰国が決まって、嬉しさや寂しさが募る一方で、引っ越しの準備は結構大変です。輸送や通関などについては専門業者の手を借りましょう。
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帰国引越に備えて
引越荷物を日本に向けて送る場合、遅くとも帰国の1カ月前には搬出の段取りや具体的な日程について専門業者と打ち合わせることをお勧めします。なお、2月後半から3月にかけては、帰任の引っ越しオーダーが多数入るため、この時期の帰任が決まったら、早めに業者に相談するようにしましょう。
見積もりは専門業者が搬出元となる自宅などを訪問して行います。その際に荷物の内容や特別な要望などをヒヤリングし、各種の調整を行います。
梱包は作業員に任せることもできますし、日系の専門業者なら引越の一連の作業に日本人スタッフが立ち会ってくれます。発注者側がどういう状態で準備しておくべきか、打ち合わせの際よく確認しましょう。
航空便と船便との振り分け
日本に帰国後、早めに使いたいものは航空便で輸送する、もしくは自分自身が帰国する際の受託手荷物に入れること。
なお、引越荷物を送付する場合、航空便で1週間∼10日、船便で5〜6週間が目安。
荷物に入れられないもの
引越荷物に入れられない物品、規制されている物があります。パッキングの際、該当の品目は梱包しないよう注意しましょう。
【荷物に入れられないもの】
・貴重品(例:現金・通帳・有価証券・クレジットカード・宝石・高級時計など)
・危険物(ガスボンベ・スプレー類・ライター・化学薬品など)
・麻薬・向精神薬・大麻・あへん・覚せい剤・成分の分からない薬品など
・拳銃等の銃砲、これらの銃砲弾や拳銃部品
・爆発物・火薬類・化学兵器原材料・病原体
・わいせつ雑誌・わいせつDVD・公安又は風俗を害するもの
・偽ブランド品・海賊版などの知的財産侵害物品
【規制されているもの】
・猟銃・空気銃及び日本刀などの刀剣類
・ワシントン条約により輸入が制限されている動植物及びその製品(ワニ・ヘビ・リクガメ・象牙・じゃ香・サボテンなど)
・事前に検疫確認が必要な生きた動植物・肉製品(ソーセージ・ジャーキーを含む)、野菜、果物、米など
帰国時の自動車の売却
マレーシア滞在中に、自動車を購入する人もいる。売却先探しや買い手からの現金の授受の手間を考えると、日本人スタッフがいる専門業者に任せるのが確実だ。
日本側通関から搬入までの流れと必要書類
クアラルンプールから日本に引越荷物を送る場合、通関や輸送時間などを計算すると、航空便なら1週間〜10日、船便はおよそ5〜6週間かかります(別の地域からはさらに国内移動の時間が加算)。
引越荷物が日本に着いたら、輸入通関を行います。引越荷物の通関に備え、日本帰国時に「携帯品・別送品申告書」を2通作り、税関のスタンプを受ける必要があります。これを空港の到着ロビーにある日本側引越業者のカウンターにて手渡します。
通関が無事終了すると、引越業者から連絡がありますので、配達日などを調整します。
引越荷物の搬入の際、各部屋までの運び込みをしてくれるのか、玄関までの配達なのか、また、開梱した段ボール箱や梱包材の回収はしてくれるのかなどについて、日本側の搬入を担当する業者などにあらかじめ確認しておきましょう。
日本での輸入通関について
税関では押印済みの「携帯品・別送品申告書」と発送前に引っ越し業者が作成する「パッキングリスト」を元に輸入通関を行います。
もし、免税範囲を超える物品があった場合は課税されるほか、持ち込み制限品や未申告品があった場合は、没収や罰金もあるため注意しましょう。日本の免税範囲(旅客1人当たり)は以下の通りです。
・酒類3本(1本あたり760ccまで)
・紙巻たばこ(200本)もしくは葉巻(50本)
・香水(2オンス、オーデコロン・オードトワレは含まない)
・海外市価の合計額が20万円の範囲以内の品物(個人的使用に限る)