マレーシアの暮らしで車は必需品です。
多くの在住日本人が車を現地で購入し、仕事や生活に使っています。

日々の仕事や暮らしで使う

マレーシアでの暮らしで、車は必需品です。
公共交通機関や配車サービスがあるとはいえ、日々の用事をこなすのに車がないとやはり不便です。
ただし、ただ日本に比べて運転マナーが悪い人もいたり、交通事故への懸念もあり、十分気をつけて運転しましょう。

マレーシアの場合、新車の価格は「国民車」と呼ばれる国産で日本よりやや割高ですが、日本メーカー車だと1.5〜2倍ほどの価格です。
なお、マレーシアでは中古で売却するときの買い取り価格が高いという傾向があります。

現地で乗るための運転免許証

赴任やMM2Hなどで1年以上長期に滞在する人に対しては本来、日本の免許証に翻訳証明を付けて申請すると現地の免許証が交付されるシステムがあります。ところが、2020年10月現在、マレーシア当局による外国免許からの書き換え交付手続きは行われていません(MM2Hビザ保持者は可能)。
したがって当面の対応として、日本で国際免許証(1年有効)を取って乗ることになります。在マレーシア日本国大使館は「国際免許証と日本の免許証は常に両方を持って運転を」と促しています。

レンタカーの利用

1年ほどの滞在者が車を買うのは高くつくので、レンタカーがおすすめ。
車を借りる際には、日本で発行される国際免許証が必要となる。
借りる期間は1日から数カ月まで可能。
車種にもよるが、国民車のセダンで1日あたり200リンギ前後、ボックスカーで同500リンギ前後。
長期で借りれば割安となる。

道路税及び自動車保険の支払い

自動車保有者は年1回、道路税(ロードタックス)支払いが義務となっている。金額は排気量によって異なるが、1500cc車で年90リンギ程度。
支払いについては郵便局または道路交通局(JPJ)のほか、代行業者経由でもできる。
支払い後にはフロントガラスにステッカーを貼る。
これがなかったり、未払いだったりすると取り締まりの対象となる。

国際免許証の日本における代理申請

書類の郵送等の手間はあるが、代理申請で取得することもできる。代理申請のフローは次の通り。
1.申請先に確認…必要書類、受付時間などを聞く
2.日本の実家などに関係書類を送付
3.実家などの代理人が申請へ
4.受領後、日本からマレーシアへ送付
(2〜4の所要時間は最短で8日程度、平均で2週間ほど)

現地での自動車購入の流れ

現地ブランドの「プロドゥア(Perodua)」や「プロトン(Proton)」といった車が広く普及しています。

① ショールームを訪れて買いたい車を決めたら、一括払いか分割かをディ−ラーに伝える。

② ローンを申し込む場合、ディーラー経由で申請。
外国人の場合、購入価格の約7割程度が融資されるのが一般的(銀行による審査が必要)。
銀行への提出書類は過去3~6カ月分の給与明細や雇用証明のほか、必要に応じて追加書類が求められることもある。

③ 必要な頭金を支払う(不要なケースもあり)。

④ ディーラーなどから納車を受ける。

二輪車に要注意

二輪車は車の間をすり抜けるように走る上、右に曲がるウィンカーを出していても左に行く二輪車さえもいる。

マレーシアでは「右ハンドル」

「外国で車に乗りたいけど、右側通行なので怖い」という話しを良く聞きます。
しかし、マレーシアは日本と同じく「左側通行・右ハンドル」です。
交通法規は概ね日本と同じですが、日本では余り見かけない「ラウンドアバウト」と呼ばれるロータリーがあり、異なる道路の作りに慣れる必要があります。

マレーシアでの運転マナー

道路は比較的よく整備されていますが、運転マナーは決して良くないという在住者の意見も多く、改めて事故防止に努めるべきでしょう。
マレーシアで安全に運転するには次のようなことを基本的に守れば、事故はある程度回避できるでしょう。

現地で推奨される運転マナー

・ 脇見運転をしない
・ スピードを出さない
・ 曲がるときはウィンカーを出す
・ 曲がるときは周りを確認する
・ 車間距離をあける
・ スピードを出している車には近寄らない
・ 信号が青になってもすぐには発進しない

駐車禁止区域にも気をつけましょう。
マレーシアの場合、路肩に黄色い線がひかれているところは駐車禁止です。
取り締まりは警察ではなく、地方自治体の職員が行います。
違反切符を車に置いていくところもあれば、「ホイールクランプ」という機器でタイヤをブロックされるところがあります。

駐車場はどこも混み合う

週末のショッピングモールはもとより、市街地にあるビジネスエリアでも駐車場は常に混み合っている。
入口には駐車可能台数が表示してあるので、参考にしよう。
「駐車場所が探せなくて約束時間に間に合わない」ということも良くある。

運転中の携帯電話の使用は禁止。
携帯電話で話しながらの運転には罰金が科せられます。

また、飲酒運転も禁止です。
外国人がよく集まるような繁華街などの周辺では夜に検問を行います。
これらは交通警察が取り締まりますが、信号無視やシートベルトの無着用、車線変更禁止箇所での変更なども取り締まります。

ガソリンは日本と比べ割安

ガソリンスタンドには国営石油会社ペトロナスのほか、シェル、BHP、フィリピン系のペトロンなどがあります。

マレーシアは産油国のひとつで、ガソリンの値段は日本と比べ半分程度ととても安価です。
また、価格はどこで入れても概ね同じ水準です。

給油そのものを手伝ってくれる係員はおらず、基本的にはすべてセルフサービスとなっています。

ガソリン代は、給油機のパネルにある機器にクレジットカード(デビットカード)を使って「セルフ」で支払うか、併設されたコンビニ内のレジで支払うかのどちらかです。 

ガソリンの種類

RON100:
オクタン価100(ハイオク)
RON97:
オクタン価97(ハイオク)
RON95:
オクタン価95(レギュラー)
なお、小売り標準価格は毎週金曜日に翌週のものが決まる。

市街地での駐車の方法

正式に路上駐車が認められる地域では、駐車用のクーポンを買って車のダッシュボードに表示するというシステムがあります。

これを買わずに駐車しておくと罰金の対象になります。万が一、違反だと見なされた場合、レッカー移動よりもまず写真のような「ホイールクランプ」という機器でタイヤをブロックされます。

その場合は、「ホイールクランプに記載されている電話番号に連絡すると職員が来て、罰金の支払い後に解錠してくれる格好となります。

交通違反で科せられる罰金

マレーシアの場合、警察が取り締まるものと、地元の自治体が違反切符を切るものの2種類がある。
規定上は、日本と同様に「点数減点」と「罰金」がそれぞれ課せられることになっているが、実際には罰金だけで処理されるケースが多いようだ。

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