マレーシアに長期に住む場合、事故や入院といったことも起こり得ます。万一に備え保険に加入しておきましょう。

マレーシアの保険会社

マレーシア中央銀行(BNM、バンク・ヌガラ)が発表している統計によると、マレーシア国内の保険会社数はここ数年33社と変わりません。

代表的な会社は以下のとおりです。

AIA Malaysia Insurance Berhad
AXA Affin General Insurance Company (Malaysia) Berhad
Great Eastern General Insurance (Malaysia) Berhad
RHB Insurance Berhad
Tune Insurance Malaysia Berhad

このほか、日系の損保会社は、以下の3社がマレーシアに進出しています。

Berjaya Sompo Insurance Berhad
MSIG Insurance (Malaysia) Berhad
Tokio Marine Insurans (Malaysia) Berhad

マレーシアにおける自動車保険

マレーシアでの保険金支払い金額で最も大きな割合を占めるのは自動車保険です。
自動車社会であるうえ、運転マナーが良くないことから頻繁に交通事故が起こっています。

運輸省によると、2018年の交通事故件数は54万8,598件で前年の53万3,875件から若干増えましたが、交通事故による死亡者数は2017年から6.3%減って5,870人でした。

交通事故を少しでも減らす策として政府は2017年7月1日から自動車保険に弾力価格制を導入しました。
それまで保険料は固定でしたが、弾力価格制では自動車運転手の事故歴など複数の要因を考慮し、保険会社が各被保険者の保険料を決定します。

保険料の決定要因は、運転手の年齢、交通違反件数や事故件数に加え、自動車の車種や排気量、安全性や使用年度、駐車場所(その場所が治安上安全かどうかも考慮される)を総合的に検討し、保険会社が保険料を決めます。また一定期間、事故による保険金請求がなければ、割引価格も大きくなります。

マレーシアの医療・健康保険

医療・健康保険については保険金請求率が年々増加しており、2016年には70%を超えました。

マレーシアはアジア諸国のなかで肥満率が高く、また生活習慣病を羅患している人も多いためです。
マレーシア損害保険協会(PIAM)では「慢性的な生活習慣病の患者が増えているため、医療保険は毎年15%ずつ引き上げる」とも言明しています。

日本の生命保険との違い

損害保険やグループ保険については、保険商品のつくりが日本とあまり差はありませんが、生命保険では少々異なります。

マレーシアの場合、生命保険は貯蓄性の高い保険が多いのが特徴です。
メインは死亡保険となり、加入時に保険期間(5~10年など)や払込期間を決め、一定の期間に到達した場合は解約し、利率を含めて返金されます。
もちろんその期間内に死亡した場合は保障金が支払われます。ただ、商品によりますが日本と比べても死亡補償金額は低めです。
保険に加入する場合、健康診断が必要だったり、持病の免責などの条件は日本とあまり変わりません。

マレーシアから日本に本帰国する場合、マレーシアの金融機関に持っていた保険料の引き落としに使っていた口座を解約する必要があります。

一方、保険を解約せず、帰国後も掛け続けたい場合、日本の口座からの保険料の引き落としが可能な場合もありますから、詳しいことは保険会社の担当者に尋ねてみましょう。

在住者向けの主な損害保険

下記の損害保険は、駐在員やMM2Hビザ、親子留学などマレーシアで居住する外国人でも加入できます。

1. 家財保険
火災や落雷、爆発、水漏れ、盗難などによる損害を総合的に補償。

2. ゴルファー保険
練習中や競技中に起こした事故で与えた第三者への損害に対するリスクやクラブの損害・盗難、プレヤー自身の傷害などを補償。

3. 傷害保険
日常生活におけるあらゆるケガで死亡、負傷した場合に治療費を補償(疾病を除く)。

4. 賠償責任保険
日常生活で発生した賠償責任を補償。

海外旅行保険について

海外に出る前に日本で加入するもの。旅行中に病気やケガをした時の医療費や盗難時の補償をする。
トラブル処理で日本語でサービスを受けられる。ただ、歯の治療は保険がきかないので注意。

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