Q 海外就職先として、マレーシアの優位性は?
A 簡単な英語が通じる、治安が良い、国籍による差別がほぼ無い、といった日本人に優しい社会環境によります。

国籍などによる差別とは無縁
治安が良いことも後押し

マレーシアには「マレー系、中華系、インド系」という文化と宗教も異なる民族が並存して居住している上、英連邦の一員なので西洋人も多く暮らす、さらに多くの国から出稼ぎ者を受け入れるなど、「他の文化から来た人」への警戒感や差別の意識がほとんどありません。
ですから、日本人としてマレーシアで働いたとき、海外就職で有りがちな国籍や人種、言葉の壁による差別というものが比較的起きにくい環境が整っていると言えます。

「日本と比べると、外国はどこも治安が悪い」というイメージを持つ人がいるかもしれません。
そうした中マレーシアは、世界的に見ても「治安が良い国」の部類に入ると言って良いでしょう。
防犯に対する最低限の注意を払うことで、安心して働くことができます。

世界でも有数の親日国家
日本人向けの生活環境も完備

マレーシアは、マハティール前首相がかつて、1980年代に「日本に学べ」と訴えた東方政策(ルックイースト)により、多くの国民が日本をある種のお手本としてきました。
そうした背景もあり、マレーシアは世界でも有数の親日国家となっており、日本人に対しても寛容ですから、他の国で働くことと比べると「仕事がしやすい」国と言えます。

東南アジア諸国連合(ASEAN)10カ国でみると、1人当たり国民総生産(GDP)がシンガポール、ブルネイにに次いて3番目に高い水準となっています。
したがって、社会的インフラが先進国並みに整っています。
しかし、物価が安く、特に家賃が安いのが魅力です。

日本食が地元の人々にすっかり受け入れられているため、低廉な値段で本格的なものが食べられるほか、スーパーなどでの日本食食材のラインナップが充実しています。
その結果、日本では、13年連続してロングステイ先として揺るがぬトップの座を維持しています。

中国語ができるとなお便利
マレー語学習の重要度は低め

マレーシアは多民族国家ですが、学校教育の場ではマレーシア語(マレー語)を使って指導されます。
ただ、英語はコミュニケーションの道具として国が積極的に教育するよう進めていますから、「マレーシアに行くからマレー語を勉強して行こう」と考える必要はありません。
実際の多くの企業で社内公用語を英語としています。

一方、大学の第二外国語で中国語を学んだ人はマレーシアでは役に立つかもしれません。

マレーシアは地域によって使われている中国語の方言が異なりますが、中華系のほぼ全員が中国大陸や台湾で使われている「國語(Mandarin、日本では北京語とも)」を解します。

したがって、中華系の人々とは英語の代わりに日本などで習った中国語を使うという方法もあります。
実際にマレーシアで中国語を学び直して、そのあと即戦力として中国関連の仕事に就いた人もいます。



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