通貨リンギのレートが下がっていることに加え、コロナ禍を受け、マレーシアの不動産市場が弱含みであることから、不動産に投資するのに有利な状況と言えます。

マレーシアはロングステイ希望でトップ

マレーシアは日本人のロングステイ希望国トップと根強い人気を誇っています。これは、毎年ロングステイ財団が「ロングステイ希望国・地域」の統計を取っていますが、マレーシアが13年連続で1位と高い評価を受けていることからも明白です。

その理由として同財団は、長期滞在査証「マレーシア・マイ・セカンドホームプログラム(MM2H)」の充実、気候、治安、医療水準に加え、ロングステイ希望国トップとしてのイメージの定着によるメディア露出の牽引もあり、広く評価されている、と説明しています。
また、多様性のある文化がユニーク、日本料理レストランのバラエティーが豊富という背景もあります。

外国人購入対象の住宅不動産

2019年10月に発表された2020年度予算案で、外国人が購入可能な住宅不動産の下限額が100万リンギから60万リンギに引き下げられた。
都市部にある売れ残り高層住宅を売却するための期限付き措置で、新規建設の物件は対象にならない。

好条件が揃う不動産取得

そんなマレーシアは不動産物件の取得の面でも好条件が揃っています。
目下、円高傾向にあるため、通貨リンギのレートが下がっていることに加え、マレーシアの不動産市場が弱含みであることから、日本人が投資するのに有利と言えます。

もっとも、マレーシアの住宅不動産についての状況はここ数年でずいぶんと変わりました。

かつては「マンション物件が数百万円で買える」という触れ込みで、投機的な購入がそれなりにありました。
その後、2014年前後には100万リンギ台(3000万円前後)まで上がってしまったことで、一時日本人の投資熱は冷めてしまいました。

ところが、2017年以降の傾向を見ると、まるで5つ星ホテルのような極めて良質な物件が増えたこともあり、日本人の富裕層が資産作りのために、あるいは自身のセカンドハウスとして住むために購入するという需要が増えています。

かつてマレーシアで働いていた駐在員の家族にとっては、第二の住処として、あるいは投資用の物件として保有するのにもってこいの「財産」となることでしょう。

ユニークで価値ある物件も登場

欧米の多国籍企業が積極的に業務を展開しているマレーシアでは、日本では見られないような多機能高機能かつデザインに優れた商業用物件を見つけることができる。
顧客が訪ねて行って楽しいと感じる、法人用の「工場兼オフィス」や「オフィス併設ショールームもしくはサービスセンター」として利用するのに適した物件も生まれている。
これらの施設は、自社で働く人々への健康維持や快適性も考慮されているなど、機能性だけでなく「人に優しい」高レベルな物件となっている。

コロナ後の状況次第で進出のチャンスに

コロナ禍発生前の2019年は「飲食業を中心とするサービス業にとって進出の大きなチャンス」と言える状況でした。
コロナによる活動規制で外出する市民が減ったため、飲食業は痛手を負いましたがその分、飲食業をはじめとする店舗物件の賃料は大幅に下がっています。

マレーシアは、競争がそれほど厳しくない、人件費が比較的安い、人口の増加がいまも続いているといった経済的な背景が追い風になっています。
マレーシアでの日本ブームの高まりで日本食文化が一般の人々の間に広く浸透しています。
アフターコロナの状況次第では、再び進出のチャンスが生まれるかもしれません。

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